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安全報告書

2022年度 安全報告書(2022.4.1~2023.3.31)

01.ご利用の皆様へ

当社の索道事業に対しまして、日頃のご利用とご理解のほど、誠にありがとうございます。
当社は経営理念の第一に「輸送の安全の確保」を掲げ、法令の遵守とともに安全輸送に努めております。
本報告書は、鉄道事業法に基づき、輸送の安全確保のための取り組みや安全の実態について、自ら振り返るとともに、皆様に広くご理解いただくために公表するものです。
皆様からの声を輸送の安全に役立てたく、積極的なご意見を頂戴できれば幸いです。

広島観光開発株式会社
(宮島ロープウエー)
代表取締役社長 井手ヶ原 誠

02.基本方針と安全目標

(1) 基本方針
当社の経営理念の第一は、「安全の確保」です。「安全基本方針」を次の通り掲げ、社長以下全社員に周知・徹底しております。
  • ① 協力一致して輸送の安全の確保に努めること。
  • ② 輸送の安全に関する法令及び関連する規程をよく理解するとともにこれを遵守し、厳正、忠実に職務を遂行すること。
  • ③ 常に輸送の安全に関する状況を理解するよう努めること。
  • ④ 職務の実施に当たり、推測に頼らず確認の励行に努め、疑義のある時は最も安全と思われる取り扱いをすること。
  • ⑤ 事故・災害等が発生したときは、人命救助を最優先に行動し、すみやかに安全適切な処置をとること。
  • ⑥ 情報は洩れなく迅速、正確に伝え、透明性を確保すること。
  • ⑦ 常に問題意識を持ち、不安全な箇所は速やかに改善すること。また、安全に対する投資は優先的に行うこと。
(2) 安全目標
お客様に「安全・安心」を提供するため、『安全目標』を設定し、輸送の安全確保に積極的に取組んで行きます。
【2023年度安全目標】
  • ① 事故・インシデントをゼロにする。
  • ② 整備作業における事故をゼロにする。
【2022年度安全目標】
  • ① 「事故・インシデントをゼロにする」は、搬器衝突事故が1件発生し未達成。
  • ② 整備作業における索道事故のゼロを達成しましたが、労災事故(休業無し)が1件発生しました。

03.事故等の発生状況とその再発防止措置

(1) 索道運転事故(索道人身障害事故)
2022年度、8月1日紅葉谷線山頂駅において搬器衝突事故が発生しました。
※第一碇着で出発を待つ搬器がレールスイッチと曳行器のタイミングが合わず正常な出発ができず
第一碇着内で約30センチ前方へ移動し、その後、後方へ搬器が戻った為
後続の搬器が、第一碇着の搬器に衝突し路線へ押し出した搬器衝突事故が発生しました。
(再発防止策実施中)
(2) 災害(地震や暴風雨、豪雪など)
2022年度、災害による運休はありません。
なお、2022年度は、強風・雷等により、運行の安全を確保するため 29日間、延べ 136時間、運行を見合わせとしました。
(3) インシデント(事故の兆候)
2022年度、国土交通省へのインシデント報告はありません。
(4) 行政指導等
2022年5月に実施された中国運輸局による保安監査において紅葉谷線事故未報告
(2019年11月発生)、索道検査記録不備、索道運転に関する規程類の未更新を指摘された。
指摘事項3件については、2022年10月3日付けで中国運輸局へ改善措置報告書を提出した。

04.輸送の安全確保のための取り組み

(1) 重点施策
  • ① 関係法令及び安全管理規程に定められた事項の遵守に努めました。
  • ② 運転取扱細則・整備細則及び各種取扱い要領・手順の遵守に努めました。
  • ③ 安全のための投資と支出(設備の更新・整備等)は下記の通り実施しました。
  • ④ 内部監査を行うことによる是正措置(予防措置)を図りました。
  • ⑤ 安全管理講習会に関する具体的な計画を策定・実施しました。
(2) 安全管理講習会等
当社では、全社員を対象とした安全管理講習会を毎月実施して、社員の安全意識を高め、輸送の安全確保に努めています。
今年度も  14回開催し、整備細則、索道施設の保守管理に関する教育や予備原動機の運転教育、防災訓練、接客クレーム講習、救命救急講習等を実施しました。
(3) 救助訓練等
当社では、年2回、ロープウエー整備運休期間中に、全社員による救助訓練を実施しています。
2022年7月に紅葉谷線の榧谷駅付近にて救助訓練及び防災訓練を、2023年3月に、獅子岩線の獅子岩駅付近にて救助訓練及び防災訓練を実施しました。
訓練実施にあたっては、中国運輸局、廿日市警察署、宮島消防署の協力をいただき、通報訓練を実施するとともに、救助訓練及び防災訓練に立ち会っていただきました。

2022年12月 紅葉谷線での消火器取扱い訓練
2023年3月 獅子岩線での救助訓練
(4) 安全のための投資と支出
安全の維持・向上のため、毎年計画的に施設の更新・整備等を実施しております。
2022年度は次の通り、施設の更新・整備等を実施いたしました。

①紅葉谷線 曳索切詰工事
②獅子岩線 軸受振動検査 主減速機
③獅子岩線 支索緊張索交換工事
<2022年6月>
  • ① 紅葉谷線 曳索切詰工事
<2022年10月>
  • ② 全線 滑車軸部振動検査
<2023年2月>
  • ③ 獅子岩線 支索緊張索交換工事 (1号車側)

05.当社の安全管理体制

社長をトップとする安全管理組織を構築し、各責任者の責務を明確にしています。

  • (1) 社長は、輸送の安全の確保に関する最終的な責任を負う。
  • (2) 安全統括管理者は、索道事業の輸送の安全の確保に関する業務を統括管理する。
  • (3) 索道技術管理者は、安全統括管理者の指揮の下、索道の運行の管理、索道施設の保守の管理その他の技術上の事項に関する業務を統括管理する。
  • (4) 索道技術管理員は、索道技術管理者の下、索道技術管理者の行う業務を補助する。
  • (5) 営業所長は、輸送の安全確保に必要な設備投資、人事、財務に関する業務を統括する。
  • (6) 総務部長は、安全管理体制の適切な維持を確認するため、監査を実施する。

06.利用者の皆様との連携とお願い

(1) 利用者の皆様からのご意見
当社では、お客様の立場に立った、より安全で信頼される索道事業を推進しております。
お客様からのお寄せいただいた声は、当社の財産とし、安全で信頼される索道事業を目指し、皆様の期待に応えられるよう努めてまいります。
(2) 利用者等への注意事項
<乗る時>
  • ① 紅葉谷線のゴンドラは大人8人乗りです。
    獅子岩線のゴンドラは大人30人乗りです。
    定員を超えて乗車することはできません。
  • ② ドアは係員が閉めます。ドアの開閉を妨げたり、手や足を挟まれないように注意してください。
<乗っている時>
  • ① ゴンドラ内でドアに寄りかかるなどすると危険です。
  • ② 窓から手を出したり、物を捨てないでください。
  • ③ 停電や故障などでとまる場合は放送でお知らせしますので、その時は係員の指示に従ってください。
  • ④ 無線機は非常の場合以外さわらないでください。
<降りる時>
  • ①ドアは係員が開きますので、早めに準備して係員の指示に従って降車してください。
<危険物の持ち込みは禁止です>
<ゴンドラ内は禁煙です>
<犬・猫等ペット類の持ち込みはご遠慮ください~身体障害者補助犬は除く>

ご協力宜しくお願い致します。

07.ご連絡先

安全報告書へのご感想、当社の安全への取り組みに対するご意見をお寄せください。

〒739-0522
広島県廿日市市宮島町紅葉谷公園内
広島観光開発株式会社 宮島ロープウエー営業所

TEL:0829-44-0316

FAX:0829-44-0656

ホームページアドレス:https://miyajima-ropeway.info/

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